フラッシングはどうなのか
フラッシング、つまりはエンジン内洗浄だな。
前回オイルの話をした中で”清浄作用”も少し話を出した。
フラッシングはオイルの持つ清浄作用を利用し、ただ抜いただけでは残ってしまう内側の壁の汚れたオイルを洗い流すのが目的だ。
じゃあやった方がいいのか?と聴かれると正直悩む。
仕事上は仕方ないからにこやかに勧めるけど、本音は微妙なんだ。
やらないほうがいいということはない。
やったほうがいい事は確かだ。
ただしその中身が問題なんだ。
フラッシングには3通りのやり方がある。
①抜いたオイルと同じものを使う
②抜いたオイルとは別の格安オイルを使う
③フラッシング専用のオイルを使う
これだな。
個人的に推奨してるのは①だ。
これなら”オイルが混じる心配がない”。
②と③は、使いたいオイルと違うオイルがどうしても混じるんだ。
上記の通り、フラッシングは内側の壁に残った汚れを綺麗にするのが目的だ。
ただし、綺麗にした壁にはフラッシングに使ったオイルが残る。
だから混ざるんだ。
限りなく100%に近い状態のオイルを使うには①しかない。
せっかく上質なオイルを入れるというのに、混ぜ物があると気持ちよくはないだろう。
あと、やる時は当たり前かもしれないがオイルフィルターは絶対に同時交換だ。
ろ過機能に限界が来ると、内圧が上がりバイパスラインから汚れたオイルがそのまま流される仕組みになっている。
フラッシングをすれば当然内部の汚れがフィルターに集中するのだから、交換したほうがいい。
距離を走っている車にはしないほうがいいかもしれないというのもあるね。
オイルの密封作用と同じく、実は汚れでも漏れを防止しているところがあるんだ。
過走行気味のエンジンのヘッドパッキンはフラッシングをすると漏れる場合がある。
現に過去に載っていたHA22SのアルトワークスのK6Aは漏れた。
どうしても出てくるカーボンやスラッジといった汚れが隙間に詰まって漏れを防いでいる事もある。
まぁ、それで漏れたならちょうどパッキンの交換時期と思うのも大事だね。
ちなみに一番推奨してないのは③。
フラッシングオイルは清浄性能を追求したオイルで内部の清浄効果は絶大だ。
ただし走行を想定した作りではない。
これが混じるとオイルの性能を大幅は言い過ぎとしても、いくらか落としてしまうと思っている。
きちんと交換していればまずそこまで気にしなくていいものだから、普段からのまめな交換を一番オススメしたい。
高いオイルで毎回フラッシングもコスト的に辛いしね。
年末にお疲れ様ということでやってあげるくらいの感覚で十分だと思うよ。
ちなみに俺はほぼやらない。
交換距離を過ぎててフィルターも換え時な時くらいだ。
まずそうならないように注意もしてるしね。